
「なんで突然ビットコインの価格が下がったの?」「いつ価格が上がるんだろう?」と疑問を感じたことはありませんか?
長期投資なら、毎日価格をチェックする必要はありません。
しかし、買い増しや売却をする際はどうでしょう。
買うなら安い時、売るなら高い時にしたいですよね。
ビットコイン価格に影響する要因の一つに「金利」があります。
この記事では、金利とビットコイン価格の関係を整理しながら、押さえるべき指標や情報収集の方法まで紹介していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!

ビットコイン価格は金利にどう連動するのか

金利の変動は、ビットコインの価格に大きな影響を与えます。
その仕組みを理解するために、まず投資家の資金の流れを見ていきましょう。
投資家が資金を運用する先は、大きく2つに分けられます。
安全資産:銀行預金や国債など、価格変動が小さく安定している
リスク資産:ビットコインや株式など、価格変動は大きいが高いリターンが期待できる
金利が上がると、安全資産の利回りが向上します。
すると投資家は、リスクを取らなくても安定した収益が得られるため、リスク資産から資金を引き上げて安全資産に移すのが一般的です。
その結果、ビットコインなどの価格が下落します。
逆に金利が下がると、安全資産の魅力が低下。
投資家はより高いリターンを求めてリスク資産に資金を移すため、ビットコインなどの価格が上昇しやすくなります。

なぜアメリカの金利を見る必要があるのか

なぜ日本ではなく、アメリカの金利を見る必要があるのでしょうか。
理由は、ビットコイン市場がアメリカ経済と強く結びついているからです。
・世界最大の経済大国だから
・多くの投資家が米国指標で判断しているから
2つの視点から詳しく解説していきます。
世界最大の経済大国だから
米国は世界最大の経済大国で、GDPは世界全体の約25% です。
この経済力を背景に、米ドルは世界の基軸通貨としての役割を担っています。
実際に、国際貿易の決済において、 40% 以上が米ドルです。
ビットコインも例外ではなく、世界中で米ドル建てで取引されています。
そのため、米国の金利が変わればビットコインの価格にも影響が及ぶのです。
アメリカ経済は世界経済の中心であり、その金利の動きは各国の投資判断に影響を与えます。
多くの投資家が米国指標で判断しているから
世界中の機関投資家や大口投資家の多くは、米国の経済指標を参考にしています。
ビットコイン市場も、米国の指標(政策金利、物価、雇用など)の影響を受けます。
市場価格は大口投資家を中心とした多数派の判断で動くため、彼らが注目する米国指標を見ることが大切です。
自分だけ多数派と違う指標を見ていると、市場の流れについていけません。
金利を決める「FRB」って何?

ビットコイン価格に影響を与える米国の金利は、FRB(Federal Reserve Board)という組織が決めています。
FRBとは何か、どのような役割を持ち、何を基準に金利を決定しているのか。
・FRB の役割とは?
・FRB が政策金利を調整する目的は?
それでは解説していきます。
FRBの役割とは?
FRB(米連邦準備制度理事会)とは、米国の中央銀行であり、金融全体を管理する中枢機関です。
銀行の監督や金融市場の安定など、幅広い役割を担っています。
政策金利については、年に8回開催される FOMC(連邦公開市場委員会)で議論されます。
FRB は金利の調整を通じて、景気の過熱を抑えたり、逆に景気を刺激したりしているのです。
FRBが金利を決める際に参考にする2つの指標とは?
FRB には「デュアルマンデート」という2つの使命があります。
表にまとめると、次の通りです。
| デュアルマンデート(使命) | 内容 | 用いる指標 |
| 物価の安定 | 物価を適切な水準で維持する | CPI(消費者物価指数) |
| 雇用の最大化 | 労働市場を健全な状態に保つ | 雇用統計 |
FRBは CPI と雇用統計をチェックしながら、政策金利の引き上げや引き下げ、据え置くのかを決定します。
政策金利の動きは株式や為替だけでなく、ビットコインにも影響します。
そのため、価格を予測するうえで CPI と雇用統計にも目を向けておくことが大切です。
次章から、それぞれの指標を詳しく解説します。
金利政策に影響する指標 ① | CPI(消費者物価指数)

政策金利の決定には、物価が大きく影響します。
その物価の変化を測る代表的な指標が CPI(消費者物価指数) です。
・CPI(消費者物価指数)とは何か
・いつ、どこで発表されるか
ここでは、CPIが何を示す指標なのか、そしてどこから確認できるのかを分かりやすく解説します。
CPI(消費者物価指数)とは何か
CPI(消費者物価指数)とは、私たちが買う商品やサービスの価格が、どれだけ上がったかを示す指標です。
FRBは「物価の安定」を目標としており、インフレ率の目安を年2%程度に設定しています。
参考までに、CPI は以下の8分野に分かれます。
① 食品(Food)
② エネルギー(Energy)
③ 住居(Shelter)
④ 交通(Transportation)
⑤ 医療(Medical Care)
⑥ 教育・通信(Education & Communication)
⑦ 娯楽(Recreation)
⑧ その他の財・サービス(Other Goods & Services)
FRB が注視するのが「コアCPI」で、①食品と②エネルギーを除いた指標です。
この2分野は短期的に変動しやすいため、除外することで安定的な物価動向を把握できます。
いつ、どこで発表されるか
CPI は毎月1回、中旬(10〜15日頃)に米国労働統計局(BLS)から発表されます。
BLSの公式サイト「Consumer Price Index」のページから確認が可能です。
チェックすべきポイントは前年同月比の上昇率で、特にコアCPIの数値です。
市場は発表前に CPI がどうなるかを予測しています。
そして実際の値と、予想との差が市場に影響を与えるのです。
予想を上回れば物価上昇圧力が強いと判断され、下回れば弱いと判断されます。
発表直後は金融市場が大きく動くため、ビットコイン価格も変動しやすくなります。
金利政策に影響する指標 ② | 雇用統計

雇用統計は、CPI と並んで政策金利の決定に関わる指標です。
・雇用統計とは?
・いつ、どこで発表されるか
経済の健康状態を示す雇用統計がどう見られているのでしょうか。
確認方法とあわせて解説します。
雇用統計とは何か
雇用統計とは、アメリカの雇用状況をまとめた代表的な経済指標です。
主に以下の3つが注目されます。

この中で影響が大きいものが「非農業部門雇用者数」と「平均時給」です。
特に平均時給の伸びは賃金のインフレにつながり、金利の見通しに直結します。
いつ、どこで発表されるか
雇用統計は、毎月第1金曜日に米国労働統計局(BLS)から発表されます。
発表時刻は日本時間22時30分で、夏時間(サマータイム)では21時30分です。
最新のデータは、BLSの公式サイト「Employment Situation」から確認できます。
雇用統計も、予想と実際の値を比較することが大切です。
それらの差が大きいほど、市場への影響も大きくなります。
発表直後は CPI と同じく、金融市場が大きく動く傾向があります。
金利の基本原則と逆の動きをする理由|「織り込み済み」とは

「金利が下がったのに、ビットコインの価格が下落した」
そんな動きを見て不思議に感じないでしょうか。
実際の市場では、先ほど解説した金利の基本原則と反対の動きをすることがあります。
その背景にあるのが、 「織り込み済み」という考え方です。
・「織り込み済み」とは何か
・ケース①|予測通りの結果だった場合
・ケース②|予測を上回る結果だった場合
・ケース③|予測を下回る結果だった場合
ここでは仕組みと共に、実際に起きた3つのケースで解説していきます。
「織り込み済み」とは何か
「織り込み済み」とは、特定のニュースやイベントの影響を投資家が事前に予測し、その予測の内容が、正式な発表前にすでに価格に反映されている状態のことです。
価格を動かすのは、発表の内容そのものではありません。
予想とのズレ(サプライズ)が重要です。
特に市場の予測が裏切られたとき、大きく価格が動きます。
これから実際に起きた過去の事例を3パターン見てみましょう。
| ケース | 発表内容 | 市場の反応 | 価格の動き |
|---|---|---|---|
| ケース1:予測通り | 2025年9月FOMC 0.25%利下げ |
驚きなし | ほぼ動かず |
| ケース2:予測を上回る | 2025年1月雇用統計 予測より雇用者数が多い |
利下げが遅れる不安 | 約1,500ドル(1.6%)下落 |
| ケース3:予測を下回る | 2025年2月雇用統計 予測より雇用者数が少ない |
利下げへの期待 | 約3,000ドル(3.1%)上昇 |
ケース①|予測通りの結果だった場合
2025年9月17日、アメリカで 0.25%の利下げが決定されました。
しかし約 96% の投資家が、事前にこの利下げを織り込んでいたのです。
政策金利の発表直前に、ビットコインの価格は期待感から上昇しました。
ところが、実際に予想通りの結果が出ると、この上昇は続かず元の価格に戻りました。
<ポイント>
予測通りの結果は、既に価格に反映されているため大きくは動かない
ケース②|予測を上回る結果だった場合
2025年1月10日に発表された雇用統計では、新規雇用者数が市場予測を上回る好調な結果となりました。
しかし発表後、ビットコインは約1,500ドル(約1.6%)下落し、一時的に9万ドルを割り込みました。
なぜ良いニュースなのに下落したのでしょうか?
それは以下のようなロジックで判断されたからです。
1:雇用が予想以上に好調だった
2:景気が過熱気味と判断される
3:利下げが遅れる可能性が出てくる
4:金利が下がらないならリスク資産は不利と判断
5:結果としてビットコインの価格が下落
<ポイント>
良いニュースでも、金利が下がりにくいと判断されると、ビットコインには下押し要因になる
ケース③|予測を下回る結果だった場合
2025年2月7日の雇用統計は、市場予測を下回る結果となりました。
通常なら「雇用悪化=悪材料」と思われるかもしれません。
実際には発表後、ビットコインは約 3,000ドル(約3.1%)上昇し、10万ドルを突破したのです。
このときは、以下のように判断されました。
1:雇用状況が予想より悪かった
2:思っていたより景気が良くないと判断される
3:金利を上げる可能性が低くなった
4:金利が上がらずに低いまま = リスク資産が有利
5:ビットコインの価格が上昇
<ポイント>
一見悪材料でも、金利が上がりにくいと判断されればビットコインは上昇しやすくなる
発表内容そのものではなく「金利への影響」がビットコイン価格を動かすのです。
金利のニュースはどうやって見ればいい?

ここまで仕組みを解説しましたが、「結局何をどう見ればいいの?」と感じていませんか。
英語サイトを見るのはハードルが高いですし、翻訳して理解するのも大変でしょう。
結論、日本語のニュースサイトや SNS を見る習慣をつければよいだけです。
・ステップ1|必要なリソースをブックマークする
・ステップ2|毎日チェックする習慣をつける
・ステップ3|複数のリソースを比較して判断する
ここでは初心者でも無理なく始められる3ステップを紹介します。
ステップ1|必要なリソースをブックマークする
いきなり英語で情報を追いかける必要はありません。
一例ですが、以下によくチェックされている有名なサイトを紹介します。
| サイトの種類 | サイト名 | 何を見るべきか |
|---|---|---|
| 金融全般のニュースサイト |
Bloomberg Japan ロイター日本語版 日本経済新聞 |
経済指標の発表内容 市場予想との差 市場全体の反応 |
| 仮想通貨専門のメディア |
CoinPost CoinDesk Japan |
ビットコイン価格への影響 暗号資産市場の分析 投資家の反応 |
| アカウント名 | 主な発信内容 |
|---|---|
| 墨汁うまい (@bokujyuumai) | ビットコイン・イーサリアムの超速報、マクロ経済分析 |
| めめちゃん (@me_memechan) | 仮想通貨の最新情報、市場分析、投資戦略 |
| しょーてぃ仮想通貨 (@sho_tea_blog) | 仮想通貨投資の実践的な情報、初心者向け解説 |
上記以外にも、「ビットコイン」や「仮想通貨」等のキーワードで検索すれば、関連サイトやアカウントはすぐに見つけられます。
その後で PC やスマホに、気に入ったものをブックマークしておきましょう。
ステップ2|毎日チェックする習慣をつける
ステップ1 で紹介したサイトや X アカウントを、普段から見る習慣をつけましょう。
1日10分、通勤時間やランチタイムに目を通すだけで構いません。
習慣化すれば、金利に影響する経済指標の発表も自然と目に入り、見逃しを防げます。
FRB の政策金利やCPI、雇用統計といった重要な指標は、各ニュースサイトで必ず取り上げられます。
わざわざそれらの発表日を把握して、リアルタイムで追いかける必要はありません。
特に長期投資であれば、発表当日や翌日に出てくるニュースのチェックで十分です。
完璧を目指さず、気軽に続けていきましょう。
ステップ3|複数のリソースを比較して判断する
ニュースサイトやアカウントによって、分析の内容が異なる場合があります。
そのため、一つだけではなく複数のリソースを比較しましょう。
こうすることで情報の偏りを防ぎ、より客観的な判断の手助けになります。
おすすめの手順は次の通りです。
① 金融全般のニュースサイトで経済指標の全体像を把握
② 仮想通貨専門のメディアでビットコイン価格への影響を確認
③ X で投資家の反応をチェック
注目するポイントは、市場予想と実際の発表値の差や金利の動向、ビットコイン価格の反応などです。
コツコツと継続していけば、自分なりの判断基準が身につくでしょう。
まとめ|ビットコインと金利の関係を理解して投資判断に活かそう

金利の動向は、市場全体に大きな影響を及ぼします。
ビットコインはリスク資産なので、金利の上昇局面では下落しやすく、金利が下がる局面では上昇しやすくなります。
また、市場が注目するのはニュースの内容そのものではなく、「予想との差」です。
良いニュースでも予測通りなら、市場の反応は限定的です。
一方で悪いニュースでも、ビットコインに有利な金利に傾くと判断されればビットコイン価格が上がります。
今回紹介したすべての内容を完璧に追いかける必要はありません。
ニュースサイトや SNS を通じて、日々ざっくりと市場の雰囲気を掴んでおくだけで十分です。
今回の内容が、ビットコインの値動きを理解し、投資判断の一助となれば幸いです!