
ビットコインを買ったはいいものの「価格の乱高下が怖くて売りたくなる」「いつまで持てばいいか分からない」そんな悩みを抱えていませんか?
そんな初心者こそ「ガチホ(長期保有)」がおすすめです。
思考停止で持ち続けるのではなく、ビットコインには長期保有と相性が良い理由があります。
本記事では、ガチホが推奨される3つの理由から、メリット・デメリット、具体的な出口戦略まで解説します。
自信を持って資産形成を続けるために、ぜひ参考にしてみて下さい!

ビットコインのガチホ(長期保有)とは

ガチホとは、ビットコインを長期間保有し続ける投資手法です。
単なる「塩漬け」とは異なり、明確な根拠に基づいて売らないことを指します。
・ガチホは「ガチでホールド」の略
・ただの「塩漬け」との違い
まずはガチホとは何か、よく混同される塩漬けとの違いを明確にしましょう。
ガチホは「ガチでホールド」の略
ガチホとは「ガチ(本気)でホールド(保有)する」を略した投資用語です。
数分や数日で売買を繰り返す短期トレードとは、真逆の手法を指します。
具体的には、日々の価格変動に一喜一憂せず、数年から数十年単位で保有し続けることです。
たとえ一時的に価格が下がっても、売らずに長期的な成長を見据えて保有し続けます。
短期トレードでは毎日チャートを確認する必要がありますが、ガチホでは一度購入したら基本的に何もしません。
目先の小さな利益ではなく、将来的な大きな値上がりを期待して、本気で握り続けるスタイルです。
ただの「塩漬け」との違い
ガチホとよく混同されるものに「塩漬け」がありますが、両者の違いは戦略性の有無です。
塩漬けとは、購入価格より値下がりして「売ると損が確定してしまうため、仕方なく保有し続けている」消極的な状態を指します。
一方、ガチホは将来的な価値上昇を信じて「あえて売らない」選択をしている状態です。
同じ「保有」に見えても、そこに明確な根拠と将来への見通しがあるかが異なります。
ビットコインのガチホ2つのパターン

ガチホには大きく分けて2つのやり方があります。
まとまった資金で一括購入する方法と、少額から積立投資で買い増していく方法です。
・積立投資で少額から長期的に買い増す
・まとまった資金で購入する
自分に合った方法を選ぶために、それぞれの特徴を見ていきましょう。
積立投資で少額から長期的に買い増す
積立投資は、毎月決まった金額でビットコインを買い続ける方法です。
月1,000円程度の少額から始められるため、初心者や資金に余裕がない人に向いています。
「ドルコスト平均法」と呼ばれる手法であり、価格が高い時は少なく、安い時は多く買うことになり、購入価格が平準化されます。
多くの取引所では自動積立サービスを提供しており、一度設定すれば毎月自動で買い付けてくれるため手間がかかりません。
時間を分散して購入することで、一度に大金を投じるリスクを避けられます。
重要なのは、一度買ったビットコインは売らずに長期保有することです。
まとまった資金で購入する
自分でタイミングを判断してまとまった資金でビットコインを購入し、そのまま放置する方法です。
買付に関しては、最初に一度だけ大量に購入してそのまま放置するパターンや、普段は静観して暴落時にだけ買い増すパターンなどがあります。
特に暴落時に大量に購入できれば、平均取得単価を大きく下げられます。
ただし、完璧なタイミングを狙うのは困難です。
プロでも底値を当てるのは難しいため、「だいたい安い時に買えればOK」くらいの気持ちで臨みましょう。
価格の動きを見ながら、底値になったタイミングで買い増しをしたい人に向いている方法です。
h2: ビットコインがガチホと相性がいい3つの理由

ガチホは、将来的に価格上昇が見込まれる商品で行わないと意味がありません。
では「ビットコイン」でガチホが推奨される理由はなんでしょうか。
・発行枚数に上限があるため、長期的に価格が上がりやすい
・普及率で見ればビットコイン価格はまだ黎明期
・価格の急騰は「わずか数日」に集中している
ビットコイン価格が長期的に上昇する見込みの根拠と、投資手法の観点から解説します。
発行枚数に上限があるため、長期的に価格が上がりやすい
ビットコインの発行枚数の上限は 2,100 万枚です。
これはあらかじめプログラムで決められており、誰にも増やすことはできません。
さらに「半減期」と呼ばれる仕組みがあり、約4年ごとに新規発行量が半分ずつ減少していきます。
つまり需要が増えても供給量は絞られていくため、価格が上昇しやすい性質を持っているのです。
普及率で見ればビットコイン価格はまだ黎明期
「もう1ビットコイン1,000万円を超えているし、今から始めるのは遅いのでは?」と不安に感じる人も多いでしょう。
実はビットコインはまだ普及の黎明期にあり、長期的には価格上昇の余地が大きいと考えられます。
その根拠は、世界的な普及率がいまだ 4% 程度(※)に留まっている点です。
イノベーター理論(普及曲線)において、商品は普及率が 16% を超えたあたりから一般層へ爆発的に広がるとされています。
現在はまだ初期段階であり、これから機関投資家や一般企業が本格的に参入してくるフェーズです。
需要が本格化するのはこれからであるため、今のうちに保有しておくことの優位性は高いと言えるでしょう。
(※出典:Crypto Market Sizing Report H1 2024)
価格の急騰は「わずか数日」に集中している
ビットコインの価格は、毎日なだらかに上がるのではありません。
ある時に突然急騰し、価格水準(レンジ)が一気に切り替わる特徴があります。
過去のデータを見ても、価格の上昇はわずか数日の間で発生しているのです。
以下に、2つの例を紹介します。

1. ビットコイン現物ETF承認への期待上げ
・期間: 2023年10月16日 〜 10月24日(約9日間)
・値動き: 約27,000ドル → 約35,000ドル(約30%上昇)
ビットコイン現物ETF承認への期待感から、短期間での価格上昇が起こりました。
2. ビットコイン現物ETFへの資金流入
・2024年2月26日 〜 2月28日(わずか3日間)
・約51,000ドル → 約64,000ドル(約25%上昇)
ビットコイン現物ETFへの資金流入を背景に、ここで一気に価格が上がりました。
注意すべき点は、一度急騰が起こると価格は以前の低い水準には戻らず、高い水準で定着しやすいことです。
このことは過去のチャートを見れば明らかです。
もし、下落を恐れて売却している間に急騰が起きてしまうと「以前と同じ金額を出しても、少ない枚数しか買い戻せない」という事態に陥ります。
いつ価格のステージが上がるのか、これを正確に予測するのは困難でしょう。
ガチホすることは、このような機会損失を防ぐことにも繋がるのです。
ビットコインをガチホするメリット

ガチホは単に利益を狙う戦略であるだけでなく、投資家の負担を減らす手段でもあります。
ここからは、ガチホのメリットを4つ解説します。
・チャートや時事ニュースを追う時間が不要
・短期的な値動きに振り回されず精神的に楽
・売買タイミングを考える必要がない
・値上がりすればインフレ対策(資産防衛)になる
チャートや時事ニュースを追う時間が不要
ガチホでは、日々のチャート分析や時事ニュースの確認が不要です。
仮想通貨の市場は株式市場と異なり、24時間365日動いています。
短期トレードでは、価格変動を常に監視し、ニュースに敏感に反応する必要があります。
しかしガチホなら、それらを追い続ける必要がありません。
市場に張り付く時間を減らすことができるのは、ガチホならではのメリットでしょう。
短期的な値動きに振り回されず精神的に楽
ガチホでは、短期的な価格変動に一喜一憂する必要がありません。
たとえ一時的に暴落しても「保有している枚数は減っていない」と割り切れるのが強みです
日々の価格変動を気にしていると、精神的なストレスが溜まってしまいます。
10%下がれば不安になり、また上がれば安心するという繰り返しでは、冷静な判断は難しいでしょう。
ガチホは長期的な成長を信じる戦略なので、短期の下落は気にしなくて構いません。
感情的な判断を避けられるのは、大きなメリットといえます。
売買タイミングを考える必要がない
ガチホ中は、売買タイミングを考える必要がありません。
もちろん売却時や買い増し時には判断が必要ですが、一度保有すればあとは放置するだけです。
プロの投資家でも「底で買って天井で売る」のは困難とされています。
完璧なタイミングを狙おうとすると、かえって機会を逃してしまうリスクが高まります。
タイミング投資の難しさを放棄し、市場に居続けることを選ぶのがガチホなのです。
値上がりすればインフレ対策(資産防衛)になる
ビットコインを持つことは、インフレ対策の有効な手段となり得ます。
インフレが進むと円の価値は下がりますが、ビットコインを保有していれば、その価値の目減りを防げる可能性が高いからです。
銀行預金にある日本円の資産しか持っていないと、物価上昇によって資産の実質的な価値は低下してしまいます。
一方で、ビットコインはその希少性の高さから、法定通貨よりもインフレに強い性質を持っています。
ビットコインのガチホは「資産を守る役割」も十分に果たしてくれるのです。
ビットコインをガチホするデメリット

ガチホにはメリットがある一方で、理解しておくべきデメリットも存在します。
長期保有だからこその注意点を3つ解説します。
・売り時を逃しやすい
・暴落に耐えきれず損切りしてしまう
・利息はなく価格上昇でしか利益が出ない
売り時を逃しやすい
ガチホの難しさの一つに、「いつ売るか」という判断が挙げられます。
ビットコイン価格が上がると欲が出て「もっと上がるはず」と期待し、下がれば「戻るまで待とう」と考えがちです。
明確なゴールを決めておかないと、いつまでも売却できず、利確する機会を逃してしまうでしょう。
例えば「1ビットコインが 2,000万円になったら半分売る」「老後の生活費として65歳で円に戻す」といったルールが必要です。
事前に出口戦略を決めておき、感情に流されないようにしましょう。
暴落に耐えきれず損切りしてしまう
ガチホ中は、資産価値が一時的に半分以下になる事態も覚悟しなければなりません。
実際、2021年に700万円台だったビットコインは、2022年には200万円台になり、約 70% 暴落しました。
この時に手放さず、ガチホできた人はどれくらいいたのでしょうか。
こういった場面では、投資先の価値に確信を持っているかが問われます。
現に、ビットコインの価格はその後上昇し、2025年12月時点では1,300万円を超えています。
画面上の資産が減っていくストレスに耐え、将来の回復を信じて待つ精神力がガチホには必要です。
利息はなく価格上昇でしか利益が出ない
ビットコインは、株式投資の配当金のような、保有しているだけで入ってくる収入(インカムゲイン)は一切ありません。
キャピタルゲイン(値上がり益)のみが収益源となります。
なお、インカムゲインを得る方法として、第三者に貸し出して利息を得る「レンディングサービス」があります。
ただし、ハッキングや取引所の破綻のリスクが伴うため、安全に長期保管することと相性がよくありません。
ビットコイン価格が上昇しないと利益が出ないことを理解した上で、ガチホを選ぶ必要があります。
ビットコインのガチホはいつまで続けるべきか

ガチホに明確な期限はありませんが、永遠に持ち続けるのも現実的ではありません。
自分なりの「売り時」を決めておく方法を2つ紹介します。
・自分のライフプランに合わせる
・目標金額(ゴール)を設定する
自分のライフプランに合わせる
ガチホをいつまで続けるかは、自分のライフプランと照らし合わせるのが良いでしょう。
まとまった現金が必要になるタイミングが売却の目安です。
例えば以下のようなイベントを基準に、売却時期を決めます。
・子供が大学に入学する時
・住宅を購入する時
・定年退職する時
ただし、そのタイミングでビットコイン価格が下落していると、必要金額に届かない可能性もあります。
使う直前になって、慌てて売るのは避けましょう。
1〜2年前から相場を見て少しずつ現金化しておくなど、余裕を持った計画を立てることが大切です。
目標金額(ゴール)を設定する
もう1つの方法は「目標金額に達したら売却」とルールを設定することです。
例えば「1BTC=1億円になったら売却する」といった具体的な価格目標を事前に決めておきましょう。
目標金額に達したら、一度に売却するのではなく、段階的に利確する方法もあります。
例えば以下のように複数の価格目標を設定する形です。
1. 1BTC=5,000万円で保有枚数の30%を売却
2. 1BTC=1億円で保有枚数の30%を売却
3. 1BTC=2億円で残り40%を売却
段階的に売却すれば、早めに利益を確定しつつ、さらなる値上がりの恩恵も受けられます。
ビットコインのガチホを続けるための3つのポイント

ガチホを始めたら、長期保有を続けるための環境を整えることが大切です。
これから以下の3つの観点で解説します。
・信頼できる取引所を選ぶ
・セキュリティ対策を徹底する
・短期の値動きは気にしない
信頼できる取引所を選ぶ
ガチホで利用する取引所は、手数料の安さ以上に「信頼性」を優先して選びましょう。
運営元のセキュリティが甘ければ、サイバー攻撃で預けた資産が戻ってこないリスクがあるからです。
金融庁の登録業者であることは大前提として、過去に流出事件を起こしていないか、顧客資産をオフライン(コールドウォレット)で厳重に管理しているかを確認しましょう。
運営年数の長さや運営企業の規模も、判断材料の1つになります。
セキュリティ対策を徹底する
ガチホで最も重要なのは、ハッキングによる資産の喪失を防ぐことです。
ハッキングされると、将来の利益どころか元本すら失う恐れがあります。
取引所を利用する際はパスワードの使い回しを避け、必ず二段階認証を設定してください。
また、積立投資をしていても保有額が大きくなってきたら、ハードウェアウォレットの利用を検討しましょう。
その際、ウォレットの管理に必要な「秘密鍵(リカバリーフレーズ)」は、紙に書いて金庫に保管するなど、厳重な管理が求められます。
長期保有だからこそ、資産を守る対策を徹底する必要があります。
短期の値動きは気にしない
日々の価格変動に一喜一憂せず、冷静に判断できる距離感を保ちましょう。
10% 程度の暴落で動揺していては、数年単位での長い保有は続けられません。
目先の動きは誤差だと割り切ってしまいましょう。
そのためにも、ビットコインの価値に確信を持ち続けることが大切です。
長期的な成長の根拠を思い出せば、暴落時も冷静に対処できます。
ビットコインのガチホに関するよくある質問

ここからはビットコインのガチホをする上での、3つの疑問に答えます。
・ビットコインのガチホ中に税金はかかる?
・ビットコイン価格が下がり続けたらどうすればいい?
・ガチホ中に買い増ししてもいい?
ガチホ中に税金はかかる?
ビットコインを保有しているだけでは税金はかかりません。
これはガチホ中に含み益が出た場合も同様です。
納税義務が発生するのは、ビットコインを売却したり、他の仮想通貨と交換したりした時だけです。
ビットコインにかかる税金について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
下がり続けたらどうすればいい?
長期的な視点で見れば、焦る必要はありません。
むしろ「安く買えるバーゲンセールが来た」と捉えてもいいでしょう。
前述した「発行枚数の上限」や「普及率がまだ低い」という根拠が崩れない限り、長期的な価格の上昇は続くと考えられます。
過去の歴史を見ても、ビットコインは何度も大きな暴落がありました。
そして数年の低迷期を経て何度も高値を更新してきたのです。
目先の価格に惑わされず、長期的な視点を持つことが必要です。
暴落は「買い増しのチャンス!」とポジティブに考え、恐怖で手放さないようにしましょう。
ガチホ中に買い増ししてもいい?
問題ありません。むしろ積極的に検討すべきです。
自動積立をベースにしつつ、価格が大きく下がった時は手動で追加購入する方法が有効でしょう。
ただし、買い増しは必ず余剰資金の範囲内で行ってください。
生活防衛資金にまで手をつけると、急な出費で売却を迫られる可能性があります。
暴落時のチャンスを活かしつつ、無理のない範囲で柔軟に対応しましょう。
h2: まとめ|ビットコインは少額からガチホで始めよう

ガチホは、誰にでも取り組みやすい投資手法です。
ビットコインの場合、長期的な価格上昇が見込まれていることや、価格の急騰がわずか数日に集中する傾向から、ガチホと相性が良いといえます。
ガチホを続けるには、まず信頼できる取引所を選び、セキュリティ対策を徹底することが重要です。
また、短期の値動きに一喜一憂せず、ビットコインの価値に確信を持ち続けましょう。
無理のない少額から「ただ持っておくだけ」の投資を始めてみてはいかがでしょうか。