
保有しているビットコインを、ただ眠らせておくのはもったいない。
でも、トレードは難しそうだし、専門知識もない。
そんなふうに感じているあなたにぴったりなのが「レンディング」です。
ビットコインのレンディングは、保有通貨を貸して利息を狙う手法です。
今回は、レンディングの仕組みや利率、主要取引所の比較、注意すべきリスクまで初心者向けに徹底解説します!
ぜひ最後まで読んでみてください!

レンディングとは何か

レンディングとは、保有している仮想通貨や株式などの資産を第三者に貸し付けることで対価を得られるサービスのことです。
仕組みとしては、銀行の定期預金とよく似ています。
決められた期間ビットコインを貸し出すと、満期時に元本と利息が返還されます。
トレードのような専門知識や複雑な操作は必要ありません。
保有しているだけのビットコインを有効活用できる運用方法として注目を集めています。
レンディングのメリット

レンディングには、投資初心者でも資産運用を始めやすい4つのメリットがあります。
・ほったらかしで利息収入を得られる
・専門知識やチャート分析が不要
・銀行預金より高い利率で運用できる
・少額から始められる
ほったらかしで利息収入を得られる
レンディングは、自身が保有する資産を貸し出せば自動的に利息が発生する仕組みです。
トレードのように相場を毎日チェックしたり、売買タイミングを判断したりする必要はありません。
手続きを済ませれば、契約時に定められた条件に沿って、満期まで運用を任せられます。
満期まで放置しておくだけで、契約時に定めた利率に応じた利息を受け取れるのです。
値動きに一喜一憂することなく、利息収入を狙える点は魅力でしょう。
専門知識やチャート分析が不要
レンディングでは価格変動を予測するスキルや、テクニカル分析の知識は必要ありません。
トレードのようにエントリーポイントを見極めたり、チャートを細かく読む作業は不要です。
貸出期間と利率を選ぶだけで手続きが完了します。
例えば「3ヶ月、年利3%」といったシンプルな条件を選択するだけです。
難しい専門用語を覚える必要もなく、投資初心者でも扱いやすい運用方法です。
銀行預金より高い利率で運用できる
レンディングの年利は1〜10%程度と、銀行預金よりも高い水準です。
一般的な普通預金の金利は0.001%程度、定期預金でも0.3%程度にとどまります。
たとえば100万円を1年間預けた場合、銀行なら10円〜3,000円の利息です。
一方でレンディングなら、1万〜10万円の利息を得られる計算になります。
なお、利回りはサービスや銘柄、募集時期によって変動します。
少額から始められる
レンディングは、まとまった資金がなくても気軽に始められる運用方法です。
取引所やサービスによって最低貸出額は異なりますが、数千円〜数万円ほどの少額から利用できるプランもあります。
投資というと、大きな元手が必要なイメージがあるかもしれません。
しかしレンディングなら、少額でも利息を得られるため、まずは試しながら慣れることができます。
小さく始めて経験に応じて徐々に貸出額を増やしていく、という段階的な運用にも向いています。
レンディングのデメリット

レンディングにはメリットがある一方で、知っておくべき3つのデメリットも存在します。
・貸出期間中は途中解約できない
・レンディング申請が承認されるまで時間がかかる場合がある
・取引所が破綻したら返金されない
リスクを理解した上で利用を検討しましょう。
貸出期間中は途中解約できない
レンディングは原則として、契約期間中に途中解約ができません。
一度貸し出すと満期まで引き出せないため、急に現金が必要になっても対応できないのです。
一部の取引所では中途解約に対応していますが、ペナルティが発生する場合があります。
生活費や緊急予備資金はきちんと手元に残しておくのがよいでしょう。
レンディングは余剰資金で行うのが鉄則です。
レンディング申請が承認されるまで時間がかかる場合がある
レンディングは申請すれば必ず利用できるわけではありません。
募集枠が埋まっていると承認されないのです。
人気の高い取引所やレンディング専門業者では、募集開始後すぐに枠が埋まってしまうことがあります。
特に高金利を提示しているサービスほど競争率が高く、早期に募集が終了する場合があります。
希望するタイミングで貸し出せない場合、機会損失になりかねません。
定期的に募集状況をチェックしたり、複数の取引所に口座を開設したりして、柔軟に対応できる準備をしておきましょう。
取引所が破綻したら返金されない
レンディング中の資産は分別管理の対象外となります。
分別管理とは、顧客の資産を取引所の運営資金と分けて保管する仕組みです。
通常の取引口座にある資産は分別管理されており、万が一取引所が倒産しても優先的に返還されます。
しかし、レンディングは貸付契約に基づく運用となり、預けた資産は取引所側の管理口座に移されます。
そのため取引所が破綻した場合に、保護されない可能性があるのです。
実際に過去には海外の大手取引所が破綻し、レンディング利用者への返還が大幅に遅れたケースがありました。
国内取引所でも同様のリスクがあることを理解し、預ける金額やサービスの選択は慎重に行いましょう。
レンディングの始め方

既にビットコインを所有している場合、レンディングは2つのステップで簡単に始められます。
・STEP1 貸出数量と期間を選択して申し込む
・STEP2 審査通過後にレンディングが開始される
実際の貸出開始までの流れを順に見ていきましょう。
STEP1 貸出数量と期間を選択して申し込む
まずは取引所のマイページにログインして、レンディングサービスの項目を探しましょう。
貸し出す数量と期間を入力する画面が表示されます。
例えば「0.05BTC、3ヶ月、年利3%」といった感じです。
金利や期間の選択肢は取引所によって異なります。
自分の資金計画に合った条件を選びましょう。
条件を確認したら申し込みボタンをクリックして完了です。
申し込み後は審査が行われ、承認されるとメールやアプリで通知が届く場合が多いです。
審査期間は取引所によって異なります。
STEP2 審査通過後にレンディングが開始される
審査に通過すると、レンディングが開始されます。
マイページで貸出状況を確認でき、指定したビットコインが「貸出中」などのステータスに変わるのが一般的です。
レンディング期間中は基本的に途中解約ができないため、満期日まで待つ必要があります。
満期を迎えると、契約内容に応じて元本と利息が返還されます。
返還方法や手続きなどは取引所によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
レンディングとステーキングの違い

レンディングとステーキングは、どちらも仮想通貨を預けて報酬を得る仕組みです。
それぞれの違いを以下の観点で解説します。
・報酬が発生する仕組みの違い
・対応している銘柄の違い
それでは早速見ていきましょう。
報酬が発生する仕組みの違い
レンディングとステーキングでは、報酬が発生する仕組みが異なります。
レンディングは、ユーザーが取引所に仮想通貨を貸し付け、取引所が運用して得た利益の一部を利息として受け取る仕組みです。
銀行の定期預金に近いイメージになります。
一方でステーキングは、ブロックチェーンのネットワーク維持に貢献することで報酬を得る仕組みです。
保有している通貨をネットワークに預けることで、ネットワークのセキュリティ維持に貢献できるのです。
その対価として、プロトコルから報酬が支払われます。
レンディングは「取引所への貸付」、ステーキングは「ネットワークへの貢献」で仕組みが異なるのです。
対応している銘柄の違い
レンディングは多くの銘柄に対応しています。
一方で、ステーキングは特定の銘柄でしか利用できません。
レンディングの場合、取引所がサービスを提供している銘柄であれば貸し出すことができます。
一方でステーキングは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)系の仕組みを採用した銘柄に限定されます。
PoSとは、仮想通貨を保有して預けることでブロックチェーンの取引承認に参加し、その対価として報酬を受け取れる仕組みです。
例えばビットコインは、 PoW(プルーフ・オブ・ワーク)という別の仕組みを採用しているため、ステーキングには対応していません。
PoWとは、膨大な計算作業(マイニング)を行ってブロックチェーンの取引承認に参加し、その対価として報酬を受け取れる仕組みです。
保有している銘柄によって選べる運用方法が変わってくるのです。
ビットコインをレンディングできる主要な取引所

ビットコインのレンディングに対応した主要7社を比較します。

金利や最低貸出数量、特徴を確認して自分に合った取引所を選びましょう。
なお、専業レンディング業者は、金融庁の登録取引所とは異なる区分になります。
リスクを把握したうえで利用しましょう。
GMOコイン

引用:GMOコイン
GMOコインは、国内大手の仮想通貨取引所の一つです。
サービス名は「貸暗号資産ベーシック」で、年率1.3%(1ヶ月)と3%(3ヶ月)の2つのコースがあります。
貸暗号資産ベーシックでは、レンディング期間中での途中解約が可能です。
ただし、予定利息の10%を手数料として支払う必要があります。
また途中解約をした場合は、利息は受け取れない点に注意が必要です。
ビットコインの場合、最低貸出数量は 0.1BTCとやや高めに設定されています。
少額では利用しにくいかもしれません。
ビットコイン以外の銘柄は約10万円相当から貸出可能で、合計21銘柄に対応しています。
資金に余裕があり、短期で確実な運用をしたい人向けです。
Coincheck(コインチェック)

引用:Coincheck
Coincheckは、初心者にも使いやすい国内大手の暗号資産取引所です。
貸暗号資産サービスでは「14日:年率1%」「30日:年率2%」「90日:年率3%」「180日:年率4%」「365日:年率5%」から選択が可能です。
最低貸出数量は1万円相当額からと少額で始められ、初めてのレンディングに適しています。
取扱銘柄数は30超と国内でも多い水準ですが、貸出対象の銘柄は募集状況により変動します。
途中解約はできないため、貸出期間中は資産を動かせない点に注意が必要です。
少額で始めたい人や、期間を選んで柔軟に運用したい人に向いているでしょう。
bitbank(ビットバンク)

引用:bitbank
bitbankは、取扱う全銘柄の貸出に対応したレンディングを提供しているのが特徴です。
年率は最大 1〜5%で、貸出期間は原則1年固定となっています。
途中解約は bitbank が認めた場合のみ、手数料5%を支払うことで解約できます。
そのため短期よりも長期運用が前提のサービスです。
募集は毎月第1営業日に行われ、条件は月ごとに設定されます。
多様なアルトコインを長期で分散運用したい人に向いているでしょう。
BITPOINT(ビットポイント)

引用:BITPOINT
BITPOINTは、募集のたびに貸出金利・貸出期間が個別に設定されます。
対応銘柄数は時期により、およそ30銘柄前後です。
募集は先着順または抽選となることがあり、申込タイミングによっては受付ができない可能性には注意が必要です。
過去には、新規取扱い銘柄のキャンペーンでは、年率100%といった非常に高い金利が設定された実績があります。
そのため BITPOINTは、高金利キャンペーンを狙いたい方に適した取引所といえるでしょう。
SBI VCトレード

引用:SBI VC トレード
SBI VCトレードは「貸コイン」という短期運用が可能なサービスが特徴です。
貸出期間は募集ごとに設定されており、過去には7日間の貸出が実施された実績があります。
最低貸出数量・年率・対応銘柄はいずれも銘柄・募集枠により変動するため、その都度確認をしましょう。
レンディング対象は34銘柄と豊富で、今後更なる銘柄の拡充予定があるようです。
また、大口向けの優遇プランも用意されており、過去にはビットコインで年率5%という条件での運用実績があります。
募集は月初に行われることが多いため、タイミングを逃さないよう注意が必要です。
信頼性の高いSBIグループのバックグラウンドもあり、短期運用や大口運用を考えている方に適しています。
BitLending(ビットレンディング)

引用:BitLending
BitLendingは、国内レンディング専門業者として高金利なサービスを提供している会社です。
ビットコインとイーサリアムは年率8%、ステーブルコインは年率10% の金利で運用できます。
また、貸出通貨ごとに最低貸出数量が設定されています。
例えばビットコインの場合は 0.0022 BTC から貸出可能です。
貸出期間は最短1ヶ月で、その後はいつでも返還請求が可能という特徴があります。
さらに、返還手数料が年4回まで無料である点も大きなメリットです。
そのため BitLendingは、高金利で効率的に運用したい方に適したサービスといえます。
PBRレンディング

引用:PBR レンディング
PBRレンディングは、国内最高水準の金利を誇るレンディング専門業者です。
通常プランで年率10%、プレミアムプランで年率12%の金利で運用できます。
6銘柄に対応しており、最低貸出額は約5万円相当からです。
少額で始められ、貸出期間は1ヶ月後からいつでも返還申請できます。
PBRレンディングは高金利で、積極的に運用したい方に適したサービスといえます。
レンディングに関するよくある質問

本章では、レンディングを始める際のよくある4つの質問に回答します。
Q1. いくらから始められますか?
A. 数千円〜数万円程度の少額から利用できるプランがあります。
ただし、サービスごとに異なるので、その都度確認が必要です。
まずは少額で試して、慣れてきたら金額を調整する方法がおすすめです。
Q2. 途中で解約できますか?
A. 原則として途中解約はできません。
一部サービスでは解約が可能な場合がありますが、ペナルティや返還までの待機期間が発生します。
Q3. いつから利息が発生しますか?
A. 貸出申請が承認され、貸出が実際に開始してから利息がカウントされます。
募集状況により開始時期が前後する点に注意しましょう。
Q4. 海外取引所のレンディングは使えますか?
A. 利用自体は可能です。
ただし、日本の規制対象外のため、破綻時の保護が弱くリスクが高くなります。
初心者は、まず国内サービス中心で進めるのが安心です。
まとめ|ビットコインのレンディングで効率的に資産を増やそう

ビットコインのレンディングは、ビットコインを貸し出して利息を得る仕組みです。
ほったらかしで運用できる点や、銀行預金より高い利率が期待できる点が魅力です。
少額から始められるため、初心者でも取り組みやすい手法といえるでしょう。
一方で、貸出期間中は原則解約ができないほか、申請が承認されず希望のタイミングで運用が開始できない場合があります。
また、レンディング中の資産は分別管理の対象外となるため、取引所の破綻リスクにも注意が必要です。
仕組みやメリット・デメリットを理解した上で、自分に合った取引所を選び、無理のない範囲で活用していきましょう。